〈ダイジェスト〉
選ばれるために選ぶ戦略

自ら需要をつくり出せない業種は多数ありますが、鉄骨工事もそのひとつ。建築や建設、土木工事では元請会社からの発注を受け、すべての工程が進みます。
群馬県藤岡市にある鉄骨工事専業会社、株式会社鐵建もゼネコンに見積りを提出し、受注してきました。
建築業界は景気の動向に左右されやすいのは今に始まったことではありません。バブル期は好調、バブル後は不調。生き残った会社であっても、リーマンショックにより多数、淘汰されました。
ところが、鐵建はバブル後、ゆるやかに回復。受注件数を少しずつ増やし、一案件あたりの受注金額も少しずつ増やしました。
売上高を意味する完成工事高は2億円台から6億、やがて10億円台へと上昇。ゼネコンからの評価を高めてきました。

鐵建の2代目、小山慎一社長の舵取りを見ると、経営の原則に忠実なことがわかります。
- 商品戦略と客層戦略の整合性がとれています。小山社長は自ら商品の幅を狭め、希望する工事以外は見積り段階でお断りする決断力を持っています。
- 広大な敷地と大規模な工場が取得できる群馬県という地の利も活かしています。
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鉄骨の品質や納期が最上級の評価を得ることは当然、同業他社が達成できないレベルの「あいさつ」と「5S」活動で選ばれる会社を目指しています。

株式会社鐵建は、地方中小企業が大手のお客から選ばれるための経営のやり方を教えてくれます。