捨てる経営

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お客が増える★プロダクションが贈る メールレター
【今日も元気に お客が増える!】 365
~~~~~~~~~~~~~~~~~~20140827

 
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  こんにちは。お客が増える★プロダクションの村上 透です。


お知らせです

村上がセミナー講師を務める際の費用についてです。
半日…10万円プラス旅費等実費。
一日…15万円プラス旅費等実費。

数多く問い合せを受けます。
そのつど答えていますが、
シンプルすぎて拍子抜けの方もいます。


「半日」と「一日」の境界は……
ケースバイケースです。
「交通費」の算定基準は……
これもケースバイケースです。


各地の商工会から、たとえば、
「1時間3万円という予算なんですが」といった
相談を受けます。どうぞ気軽にお寄せください。

   
  
        
 
  今日の内容
  *捨てる経営(おたより本文)
  *葉山に建てたお客(村上透ものがたり)
  *この日、ここで、あなたに会えませんか(セミナー案内)


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   捨てる経営

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「捨てすぎました」


濱田さんから、初めてこの言葉を聞いたとき、
僕はつい笑ってしまいました。


ところが濱田さんは笑いません。
むしろ、表情は硬くなっています。

いま思い出してもつらいという過去を
一言で表しているからです。


理想のお客に来店してもらうため。
来店したお客に喜んでもらうため。
喜んでもらえる商品にするため。
商品3分に売り7分を実践するため。
売り込んできた失敗を繰り返さないため。


捨てる。
変える。
削る。
やめる。
絞る。
断る。
狭める。
減らす。


たとえば、「送迎バス」。

送迎バスを用意すれば、
お客が増えると聞き、
以前、購入したのです。

しかし、そのバスも手放しました。
それまで送迎バスをあてにしていた
お客は、あっさり来なくなりました。


たとえば、「安いメニュー」。

価格を安くすればお客は来る、と
周囲に言われ、次々と低価格メニューを
増やしてきたのです。

しかし、居酒屋並みの価格はやめました。
高いなら行かないよ、というお客は
ぱったり来なくなりました。


たとえば、「宴会」。

売上が欲しいなら宴会にかぎる、と
これまた周囲の声が多く、飲み放題付きなど
宴会を受け入れてきました。

しかし、ことごとく宴会用の価格を
上げて提示しました。あるいは、
満席ですと答えて断るようにしました。



きわめつけは、「仕出し」をやめたこと。
葬儀会場や法事の際に提供する
仕出し弁当業務をやめたのです。


なぜ、きわめつけなのか。
売上の6割を占めていたからです。


「売上の6割を超える商品を捨てよう」


売上の6割を断つと決めて、実行しました。

仕出しをやめることは、
来てほしいお客だけに来てもらうための
ひとつの象徴でもあります。


もともと、ワタリガニ専門の割烹です。
仕出し弁当屋ではありません。

すべて対極にあります。


来店型対面提供スタイルと
受注後、配達スタイルと
いった違いがあります。

あるいは、

高単価と
低単価
という明確な違いがあります。


なにより、お客が異なります。
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決意、決心、決断

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お客が増える★プロダクションが贈る メールレター
【今日も元気に お客が増える!】 364
~~~~~~~~~~~~~~~~~~20140826

 
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  こんにちは。お客が増える★プロダクションの村上 透です。



割烹松屋の視察研修をおこないました。
「理想の店にする」「大赤字業績を挽回する」
そのために「決断」した2代目大将の話を聞き、
唯一のワタリガニフルコース料理を味わう。
参加者の発言も、僕には勉強になりました。


イニシャルでごめんなさい。
M
Y嬢とRU嬢とのハモりにしびれました。
スーパーアリーナにて。
泣いてしまう曲が予想以上に。


つい3日前の取材でも泣いてしまいました。
どんな経営者にもドラマがあります。
どんな人にもドラマがあるからです。
現在の経営者レベルにおいて、
過去が影響する割合は5割を超えていると思います。

  
  
        
 
  今日の内容
  *決意、決心、決断(おたより本文)
  *横浜に建てたお客(村上透ものがたり)
  *この日、ここで、あなたに会えませんか(セミナー案内)


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   決意、決心、決断

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「まず来店してもらおうと思いました」

来店型の店であれば、
「まず来店してもらおう」と店主が願うのは当然。

大阪府泉佐野市にある割烹松屋、
濱田憲司(はまだけんじ)社長も思いました。


「とにかく来店してもらわなあかん」と。


お客が来ない。
売上が減る。

入ってくるお金は減るのに、
出ていくお金は減らない。

お客が来ないことには始まらない。

どうすれば来店してもらえるか。


ありとあらゆることを考え、
聞くこと見ることすべてを取り入れ、
お金をいただくための手を打ち続けました。


がんばった人は報われます。

とにかく来店客は増えました。
入ってくるお金も増えました。

それまで割烹松屋へ来たことがないお客が
来てくれるようになったからです。

離れかけたお客が、気をよくして
何度も来てくれるようになったからです。

「まず来店」を成功させようと決意し、
「多少の無理ならがまんして」
お客を受け入れたからです。



「まず来店」は、かなえることができました。

しかし、と濱田さんは言います。
「喜びも充実感も満足感も得られませんでした」


売上が増えるだけではなく、
出ていくものも多かったからです。

出ていくものは、
お金とは限りません。


売上が足りない焦燥感。
休めず、休めさせられない疲弊感。
喜びが得られないむなしさ。


それでも「まず来店」のための取り組みを
濱田さんはやめませんでした。



「誰も来ないよりマシ」


そう思ったと言います。


おかしな話です。

「まず来店」が実現したのに、
心から喜ぶことができない。

「まず売上」をもたらしてくれるお客なのに
「来ないよりマシ」と言う。


(どこかがおかしい
(何か間違っている


そう感じながらも、来店客を増やすため、
売上を増やすため始めたことをやめません。


やがて、濱田さんは追い込まれます。

「このままだと……」と
当時を振り返り、濱田さんは言います。


「スタッフが倒れるか、
 僕が倒れるか、
 店がつぶれるか、
 このままだと、このどれか、いや、
 ぜんぶだと思いました」


もちろん、このどれになっても
いいわけではありません。


「もっとも売上になっている仕事をやめるか、
 お店がつぶれるのを待つか、
 どちらかを選ばなければならない


濱田さんは決心します。


忙しいわりに儲からない仕事はやめる。
ワタリガニ専門の割烹から離れた仕事はやめる。
先代がやっていなかったことはやめる。


お客は少なくていい。
いや、少ないほうがいい。

先代のときのように
お客に愛されるお店にしたい。

自分たちが好きなお客だけにしたい。

好きなお客だけに集まってもらい、
好きなお客に喜んでもらい、
好きなお客に愛され続けるお店にしたい。


売上を上げることを目的とした仕事は
もうやめよう。

お金はいただくことはできるが、
お金以外のものをいただくことが
できない仕事はやめよう。


そう心に決めました。
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