3代目の決断

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 お客が増える★プロダクションが贈る メールレター
 【今日も元気に お客が増える!】 261
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜20121029

 
このメールレターは、
 お客が増える★プロダクションとご縁のある方に贈ります。

  本文の無断転送、無断転載を積極的におすすめします。
  (転載される際は、気前よく全文まるごとお願いします!)


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  こんにちは。お客が増える★プロダクションの村上 透です。
     
   
   おはようございます。半年ぶりのメールレターです。
   お元気でしょうか。無沙汰をおわび申しあげます。
   今年始めに悲しいことがあり、自分をだましながら
   春まで続けましたが、4月から休みに入りました。

   半年のあいだに大勢の方から「メールレターはどうした」と
   励まされ、叱られ、あきられ、笑われました。無礼を御免。

   このメールレターは、僕、村上透が「この人、すごい」と
   思う人を紹介するものです。100パー僕の自信ある偏見です。
   久しぶりのメールレターは、大阪南部、堺市にある
   串かつ萬房の大将、高橋弘行さんについて書きます。

   (このメルマガ、私に合わないな)と感じた方、
   どうぞご遠慮なく「読むのやめます」とおっしゃってください。
   では、僕のメールレターを読んで、
   あなたのお客がもっともっと増えますように。


   今日の内容
  *3代目の決断(おたより本文)
  *契約は簡単だと言う上司(村上透ものがたり)
  *この日、ここで、あなたに会えませんか(セミナー案内)


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  3代目の決断

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 1988年(昭和63年)、バブル景気まっただなか。
 高橋弘行さんのおばあちゃんが始めたのはお好み焼き屋。

 大阪府の南部、堺市、泉北高速鉄道線の泉ヶ丘駅から
 歩いて15分。ニュータウンにある自宅で開業。

 人口がどんどん増えていた時代です。
 駅から離れた住宅地にあっても繁盛しました。

 店名も繁盛にひと役買ったかもしれません。
 『萬房(まんぼう)』とつけたからです。

 『千房(ちぼう)』というお好み焼きチェーン店がありますが、
 「千房のひとつ上を行こう!」と考えた結果のネーミングです。

 「千」の上は「万(萬)」。
 大繁盛店である千房の上を行くには萬房しかない。

「働き者で、気がきいて、元気なおばあちゃんでした。
 萬房とつけて大正解でした。繁盛しました。
 おばあちゃんと一緒にやっていた母が萬房の2代目。
 順調でしたが、駅前に店が増えるにしたがい
 お客さんの足が遠のくのではないかと

 日航ホテルでフランス料理のシェフだった高橋弘行さん。
 世の中の厳しさがわかってきました。

 おばあちゃんとお母さんの店が、
 いつまでも繁盛するとはかぎりません。

 創業者と2代目をもっと楽にさせてあげよう。
 おばあちゃん思い、母親思いの弘行さんはレストランを退職。
 泉ヶ丘駅直結の「味の名店街」にテナント入店し、
 萬房の3代目として店を切り盛りします。

 ただし、始めたのは「フグ屋」。

「大阪のベッドタウンとして人口が急増していました。
 人通りが多くて、うまくいくと思いました。
 出店している顔ぶれを見るとフグ屋がない。
 お好み焼きをやめて、フグ屋として萬房の名を継ごうと。
 でもお金が全然ない。恐る恐る保証協会へ行くと、
 『立地条件がいいから貸しますよ、保証しますよ』と言う。
 800万円、全額借り入れで始めました」

 20ヵ月分の保証金、改装費、食器、什器などなど。
 全額借金。返済できなかったらどうしよう

 心配は杞憂(きゆう)に終わりました。
 おもしろいようにお客が来たからです。

「何もかもうまくいく。そんな気がしました。
 もう一軒、店を出してもやれる気がしました。
 隣の店舗が空いていたので借りることにしました。
 フグとバッティングしなければ問題ないと考え、
 丼ご飯の店を出したのです」

 フグ屋で舌鼓(したづつみ)を打つお客がいれば、
 ご飯が食べたいお客もいる。
 商品が違えば客層も広がる。繁盛繁盛!

 調理人としての腕もやる気も十分。問題はお金。
 しかし、2軒目にかかるお金も、すんなり貸してくれました。

 2軒に目を配るとなると、こりゃ忙しくなる……


 と思ったのは最初だけでした。

「なぜでしょう。2軒目のお金を借りた瞬間から、
 何もかもうまくいかなくなりました。2軒目の丼屋だけじゃない。
 うまくいっていたフグ屋までも調子が悪くなって
 こりゃあかんと。両方だめになる前にどちらかを閉めて
 萬房の名前を残さなければと考えました」
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