業種は無関係。「経営のやり方」が重要です。



ビイサイドプランニング-朝礼
25歳から26年間、社長をやってきた男の物語はいかがですか。
「地域に貢献」より「地域不撤退宣言」を言える会社の社長です。

リーマンショックにより大手は滋賀から撤退したり縮小したりしました。
一方、ビイサイドプランニングは『地域不撤退宣言』を出しました。売上拡大を追うのではなく、地域の顧客の支持率上昇を選んだのです。

「滋賀の情報にこだわらず、京都の情報も載せたら儲かるでしょう。でも、やりません。滋賀の人が京都へ遊びに行くのではなく、滋賀に人を流入させたい。滋賀でワンストップできるようにしたい。滋賀を元気にしたい」と永田社長。

 滋賀県における市場占有率は1位。戦略はもちろん優れていますが、優れた戦略を生み出せたのは、永田社長の思いの強さがあってこそ。それがわかる事例です。


〈ダイジェスト〉

ビイサイドプランニング
 求人広告を出している会社や店は何社あるか。その事業所や店の所在地はどこか。どの情報誌に広告を載せているか。年間にどれくらい求人広告情報誌を利用しているか。これらは容易に数えることができます。情報誌を入手するのは簡単です。どの情報誌がどれだけの広告を受注しているか、数えればシェアがわかります。
 滋賀県において「求人広告誌といえば?」と質問をすると、「ビイサイドプランニング」「リクルート」「アイデム」の3社の名前を答える人が多いと聞きます。実際には、情報誌の名前で答えるわけですが、発行元で考えると、事実、この3社で市場占有率を競っています。
 全国的にみれば、リクルートやアイデムの知名度が高く、資本力の大きさもほかに類を見ません。しかし滋賀県に限定すれば、リーマンショック後は大手2社をおさえてビイサイドプランニングがシェア1位を占めています。ビイサイドプランニングのほうが企業の支持率は高いのです。

 取材をしてわかりました。同社は、売上を上げるために経営をするのではなく、滋賀県の求人需要と求職需要を満たすための手伝いをしています。経営の目的が「売上第一」ではないということです。
 働く人を求める企業や店の要望を満たし、仕事を求める地域の人の要望を満たす。その結果、会社も働く人も幸せな人生を送ることができる。「この人が会社に来てくれてよかった」「この会社で働くことができてよかった」と双方が喜び、ビイサイドプランニングはその喜ぶ笑顔を見て、さらにお金がいただけるというメリットが得られる。どこから見ても「三方よし」。
 売上を求める経営では、売上を求めて他県へ営業網や販売網を広げます。滋賀県のお客が少なくなったと思えば、ほかのエリアに進出する。滋賀県での売上が落ちれば、ほかのエリアの情報誌に吸収してしまう。滋賀県の企業のために存在しているのではなく、自社の売上のためであれば商品内容や営業地域をあっさり変更してしまう傾向にあります。
 滋賀県のお客を増やすことを経営の目的にすえているビイサイドプランニングの、お客が増えているのは当然のことなのです。

 目的が明確ですから、商品戦略も明確。自分たちは何を提供することでお客に喜んでもらい、幸せになってもらい、その結果、お金をいただくことができるかが明確です。
 目的が明確ですから、地域戦略も明確。競争相手の動きを把握しつつ、競争相手の動きに惑わされず、営業エリアを広げすぎず、ブロックに分けてお客との接点を増やしています。
 目的が明確ですから、客層戦略も明確。競争相手とできるだけ戦わずして勝てる分野の客層を中心に、競争相手が対象としない客層を考えたり、発行している媒体ごとに客層を絞ったりしています。
ビイサイドプランニング-はがき
 しかし、ビイサイドプランニングのお客が増える最大の原動力は、永田咲雄社長の思いの強さにあります。倒れても、倒れても起き上がり、理想の会社をつくってきました。強い思いがあって確かな戦略が生まれる。それを思い起こさせてくれる事例です。
「お客が増える!No.48」は、できるだけ永田社長の言葉を忠実に記録したレポートであり、従業員とともにがんばってきた永田社長の生き方を伝える「永田咲雄ものがたり」です。

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