事業の方向を決めるもの

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 お客が増える★プロダクションが贈る メールレター
 【今日も元気に お客が増える!】 074
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜2009・12・14

 このメールレターは、
 お客が増える★プロダクションとご縁のある方に贈ります。

  ※本文の無断転送、無断転載を
   積極的におすすめします。どしどし人に教えてください。
  (転載される際は、気前よく全文まるごとお願いします!)


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  こんにちは。お客が増える★プロダクションの村上 透です。


   「うだつがあがらない」という言い方をご存じですか。
   僕は、今年前半の名刺に「うだつがあがらない村上です」と
   刷り込んでいました。意味を調べずに。

   「うだつ」は「卯建」。
   火災の延焼を防止する防火壁のことでした。

   装飾的な意味合いもあり、うだつがある家は裕福な証拠。
   よく働き、お金がある家はうだつをつくることができます。
   ということは、僕はやっぱりうだつがあがらない……。

    
  

 今日の内容
  *事業の方向を決めるもの(おたより本文)
  *(本文が少々長くなりましたので
    ニュースレターのコーナーはおやすみです)


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  事業の方向を決めるもの
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 町家カフェと言われる店をご存じですか。町家を改修し、
 喫茶店やレストランとして営業している店です。

 町家は職住一体型の住居です。
 間口が狭く、奥行きが深い間取りになっています。
 全国各地に見ることができますが、
 数の多さから京都の町家、京町家が有名です。

 「うなぎの寝床」とも呼ばれることを知っている方も
 多くいらっしゃるでしょう。

 いくつかの説がありますが、昔、間口の幅によって
 税金の額が違ったとか。
 税金の支払い額をおさえるために間口は狭くして
 そのぶん、奥行きを長くした建物が多いようです。


 (町家か、いいなぁ…)と、女性のあなたなら
 独特の間取りや空間を思い浮かべたかもしれません。

 お茶だけではなく食事も飲む店も多くあります。
 服や雑貨を扱う店も増えてきました。

 金沢にも福岡にも尼崎にもあります。
 奈良県高取町に伝わる「町家の雛めぐり」もあります。


 京都には約3万軒弱が現存していますが、
 そのほとんどは明治から大正にかけて再建されたもの。

 1864年におきた蛤御門の変(はまぐりごもんのへん)により
 江戸時代の町家はほとんど焼失してしまったのです。

 町家は平安時代から建てられてきました。
 明治以降のものは新築同然と言えるかもしれません。

 しかし、戦前の建物が3万軒弱も残っているなんて
 文化財であり遺産。保存しておきたい歴史的建物です。

 この古さが問題です。
 毎年1000軒以上が壊されたり、建て替えられています。
 京都市内では、ここ5年のあいだに1割近くの町家が
 取り壊された地域もあるそうです。

 現行の建築基準法では町家の新築や大規模改築が
 認められていません。そこが支障なのです。

 古くなったから解体。あるいは町家以外の建物に建て替え。
 そんな人が多いのですがやむを得ません。

 
 失われていく一方の町家を残したい。
 これまで何代にもわたり住み続けてきた町家での暮らしを
 これからも続けてもらいたい。

 そう願う工務店があります。アラキ工務店です。

 アラキ工務店は京町家と町家、古家の改修を専門とする
 京都の建設会社です。従業員は23名。

 町家は木造の在来工法とは異なる独特の構造。
 改修には現代建築の域をはるかに超えた
 知識と経験をともなう高度な技術が不可欠です。

 アラキ工務店は縮小する市場にあえて挑戦。
 そこに至る経緯を知り、僕はうなりました。

 
 大正14年(1925年)創業の同社は現在、3代目。
 東京で大手生保に勤めていた荒木勇氏には
 家業を継ぐ気はまったくなかったといいます。

 しかし2代目の父親は高齢になり、業績は右肩下がり。
 建築には素人同然の勇氏が跡を継ぐ決心をします。

 業界で生き残るために何をどうすればいいか。
 確信を持てない勇氏は既存客にアンケートをとります。

 その数、約600件。

 住み心地の満足度などを尋ねるアンケートです。
 工事をしてから5年も10年も15年も経ったお客がいっぱい。

 僕はかつて住宅の営業をしていましたから想像がつきます。
 引き渡し後何年も経てからのアンケートはちょっとこわい。

 住宅産業はクレーム産業と言われています。
 新築でもリフォームでも同じ。
 完成時にどれだけ満足したお客であっても、
 時間が経てばクレームに発展する可能性が大きい。

 それでも勇氏は既存客に尋ねました。


 約3分の1のお客からていねいな回答があり、
 クレームもあれば「ちょうどリフォームを考えていた」
 という受注に結びつく依頼もありました。

 すべてありがたい声です。
 しかし、もっとも収穫と言えるものがほかにありました。

 町家の仕事に関する満足度が高かったのです。

 同社は「町家専門」の工務店だったわけではありません。
 でも、とりわけ評価が高かったのが町家の改修でした。

 「そこに答えがあると思いました」

 3代目は決意します。

 「お客さまの満足度が高かった町家の仕事は、
  当社にしかできない仕事と自負するものと一致していました。
  京町家や古家の改修、木の住まいをリフォームする京都の
  工務店として特化することに決めました」


 勇氏が入社した平成12年の完成工事高は2億9700万円。
 今年1月の決算期は5億3000万円。
 この数年間、一定の営業利益を出しています。

 今年もまたありがたいことに受注が多く、
 職人さんも増員。工事待ちのお客もいます。

 建築業界は不況です。2年前には建築基準法の改正により
 建築確認業務が停滞、多数の工務店が業績を悪化させました。

 そのなかで高業績を維持し続けています。


 アラキ工務店が好調な理由はいくつもありますが、
 根本的な勝因は町家の改修に特化した点にあります。

 その絞り込みを導いたのは、既存のお客の声。
 そこが本当の勝因と言って間違いありません。


 もしあなたが事業の方向性を定めあぐねているとしたら、
 お客の声に耳を傾けてはいかがでしょう。

 現在の方向性が正しいかどうかを考えなおすとしたら、
 あなたの会社の良さをお客に教えてもらうのが得策です。


 「お客が増える!」というレポートを発行して1年。
 僕もまたあなたの声に耳を傾けていきます。


 お読みいただきありがとうございます。


    ★

 あなたのお客さまが、もっともっと増えますように。
 あなたのお客さまのお客さまが、一人でも多く増えますように。
 好きな人、愛する人がたくさん増えますように。

 気持ちをこめて、祈っています。心より。

           お客が増える★プロダクション
                     村上 透


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 来年こそはお客の数を増やす! ……でもどうやって?

「私は、こうやってお客さまの数を増やしました!」という
 実例、事例を研究できたらいいですよね。
 しかも、何千人もいる大企業の記事ではなく、
 本当の中小企業のやり方を知りたいと思いませんか。

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 ような気がします」
 というおたよりをいただきました。ありがとうございます。

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 発行者:お客が増える★プロダクション 村上 透
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