エルトゥールル号の遭難

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 お客が増える★プロダクションが贈る メールレター
 【今日も元気に
お客が増える!】 190
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜20110224

 このメールレターは、
 お客が増える★プロダクションとご縁のある方に贈ります。

  
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  (転載される際は、気前よく全文まるごとお願いします!)


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  こんにちは。お客が増える★プロダクションの村上
透です。

     
   ものがたりを一編、書き写しました。
   いきさつは、昨日のメールレター(2月
23日号)をごらんください。
   アメリカの岡田さま、高岡市の野村さま、
   ありがとうございます。
   おかげで多くの方に読んでいただくことができます。
      

 今日の内容
  *エルトゥールル号の遭難(おたより本文)
  *父の上京(村上
透ものがたり)
  *この日、ここで、あなたに会えませんか(セミナー案内)


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  エルトゥールル号の遭難
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 和歌山県の南端に大島がある。
 その東には灯台がある。
 明治3年(
1870年)にできた樫野崎灯台。
 今も断崖の上に立っている。

 ビュワーンビュワーン、猛烈な風が灯台を打つ。

 どどどーんどどどーん、波が激しく断崖を打つ。

 台風が大島を襲った。
 明治
23年9月16日の夜であった。
 午後9時ごろ、どどかーんと、風と波をつんざいて、
 真っ暗な海のほうから音がした。
 灯台守(通信技手)ははっきりとその爆発音を聞いた。

 「何か大変なことが起こらなければいいが」

 灯台守は胸騒ぎがした。
 しかし、風と、岩に打ちつける波の音以外は、
 もう、何も聞こえなかった。
 このとき、台風で進退の自由を失った木造軍艦が、
 灯台のほうに押し流されてきた。
 全長
76メートルもある船。
 しかし、まるで板切れのように、
 風と波の力でどんどん近づいてくる。

 「あぶない!」

 灯台のある断崖の下は「魔の船甲羅」と呼ばれていて、
 海面には岩がにょきにょき出ている。

 ぐうぐうわーん、ばりばり、ばりばりばり。

 船は真っ二つに裂けた。
 その瞬間、エンジンに海水が入り、大爆発が起きた。
 この爆発音を灯台守が聞いたのだった。
 乗組員全員が海に放り出され、波にさらわれた。
 またある者は自ら脱出した。
 真っ暗な荒れ狂う海。どうすることもできない。
 波に運ばれるままだった。そして、岩にたたきつけられた。

 一人の水兵が、海に放り出された。
 大波にさらわれて、岩にぶつかった。
 意識を失い、岩場に打ち上げられた。

 「息子よ、起きなさい」

 懐かしい母が耳元で囁いているようだった。

 「お母さん」

 という自分の声で意識がもどった。
 真っ暗な中で、灯台の光が見えた。

 「あそこに行けば、人がいるに違いない」

 そう思うと、急に力が湧いてきた。
 
40メートルほどの崖をよじ登り、
 ようやく灯台にたどり着いたのだった。
 灯台守はこの人を見て驚いた。
 服がもぎ取られ、ほとんど裸同然であった。
 顔から血が流れ、全身は傷だらけ、
 ところどころ真っ黒にはれあがっていた。
 灯台守は、この人が海で遭難したことはすぐわかった。

 「この台風の中、岩にぶち当たって、よく助かったものだ」と
 感嘆した。
 「あなたのお国はどこですか」
 「・・・・・・・・」

 言葉が通じなかった。
 それで「万国信号音」を見せて、初めてこの人は
 トルコ人であること、船はトルコ軍艦であることを知った。
 また、振りで、多くの乗組員が海に投げ出されたことがわかった。
 「この乗組員たちを救うには人手が要る」
 傷ついた水兵に応急手当をしながら、灯台守はそう考えた。
 「樫野の人たちに知らせよう」

 灯台からいちばん近い、樫野の村に向かって駈けだした。
 電灯もない真っ暗な夜道。人が一人やっと通れる道。
 灯台守は樫野の人たちに急を告げた。
 灯台にもどると、十人ほどのトルコ人がいた。
 全員傷だらけであった。
 助けを求めて、みんな崖をよじ登ってきたのだった。

 この当時、樫野には
50軒ばかりの家があった。
 船が遭難したとの知らせを聞いた男たちは、
 総出で岩場の海岸に下りた。
 だんだん空が白んでくると、
 海面にはおびただしい船の破片と遺体が見えた。
 目をそむけたくなる光景であった。
 村の男たちは泣いた。遠い外国から来て、日本で死んでいく。
 男たちは胸が張り裂けそうになった。
 「一人でも多く救ってあげたい」
 しかし、大多数は動かなかった。

 一人の男が叫ぶ。

 「息があるぞ!」

 だが触ってみると、ほとんど体温を感じない。
 村の男たちは、自分たちも裸になって、乗組員を抱き起こした。
 自分の体温で彼らを温めはじめた。

 「死ぬな!」
 「元気を出せ!」
 「生きるんだ!」

 村の男たちは、我を忘れて温めていた。
 次々に乗組員の意識がもどった。
 船に乗っていた人は
600人余り。
 そして、助かったのは
69名。
 この船の名はエルトゥールル号である。

 助かった人々は、樫野の小さいお寺と小学校に収容された。
 当時は、電気、水道、ガス、電話などはもちろんなかった。
 井戸もなく、水は雨水を利用した。

 サツマイモやみかんがとれた。漁をしてとれた魚を、
 対岸の町、串本で売ってお米に換える貧しい生活だ。
 ただ各家庭では、にわとりを飼っていて、
 非常食として備えていた。
 このような村落に、
69名もの外国人が収容されたのだ。

 島の人たちは、生まれて初めて見る外国人を、
 どんなことをしても、助けてあげたかった。
 だが、どんどん蓄えがなくなっていく。ついに食料が尽きた。
 台風で漁ができなかったからである。

 「もう食べさせてあげるものがない」
 「どうしよう!」

 一人の婦人が言う。

 「にわとりが残っている」
 「でも、これを食べてしまったら
……
 「お天とうさまが、守ってくださるよ」

 女たちはそう語りながら、最後に残ったにわとりを料理して、
 トルコの人に食べさせた。
 こうして、トルコの人たちは、一命を取り留めたのであった。
 また、大島の人たちは、遺体を引き上げて、丁重に葬った。

 このエルトゥールル号の遭難の報は、和歌山県知事に伝えられ、
 そして明治天皇に言上された。
 明治天皇は、直ちに医者、看護婦の派遣をなされた。
 さらに礼を尽くし、生存者全員を軍艦「比叡」「金剛」に乗せて、
 トルコに送還なされた。
 このことは、日本じゅうに大きな衝撃を与えた。
 日本全国から弔慰金が寄せられ、トルコの遭難者家族に届けられた。

 次のような後日物語がある。

 イラン・イラク戦争の最中、
 
1985年3月17日の出来事である。

 イラクのサダム・フセインが、
 「今から
48時間後に、イランの上空を飛ぶすべての
  飛行機を撃ち落とす」
 と、無茶苦茶なことを世界に向けて発信した。

 日本からは企業の人たちやその家族が、イランに住んでいた。
 その日本人たちは、あわててテヘラン空港に向かった。
 しかし、どの飛行機も満席で乗ることができなかった。

 世界各国は自国の救援機を出して、救出していた。
 日本政府は素早い決定ができなかった。
 空港にいた日本人はパニック状態になっていた。

 そこに2機の飛行機が到着した。
 トルコ航空の飛行機であった。
 日本人
215名全員を乗せて、成田に向けて飛び立った。
 タイムリミットの1時間
15分前であった。
 なぜ、トルコ航空機が来てくれたのか、
 日本政府もマスコミも知らなかった。

 前・駐日トルコ大使、ネジアティ・ウトカン氏は
 次のように語られた。

 「エルトゥールル号の事故に際し、大島の人たちや日本人が
  してくださった献身的な救助活動を、今もトルコの人たちは
  忘れていません。私も小学生のころ、歴史教科書で学びました。
  トルコでは、子どもたちでさえ、エルトゥールル号のことを
  知っています。今の日本人が知らないだけです。
  それで、テヘランで困っている日本人を助けようと、
  トルコ航空機が飛んだのです」
                 (文/のぶひろ としもり)



 (ここから村上)
 お世話になった方に、直接、お返しができないまま
 時間ばかりが過ぎていきます。

 お世話になる一方で、その方のお役に立てないまま
 時間ばかりが過ぎていきます。

 その方じゃなくてもいい。
 ほかの人でもいいから、僕にできることをしよう。
 だれか別の人に対してでもいい。
 なにかお役に立てることをしていこう。

 そんな気になります。

 余談ですが、オスマン帝国の首都、イスタンブルまで
 日本海軍の軍艦「比叡」と「金剛」で送りましたが、
 そこには秋山真之が乗っていたそうです。
 海軍少尉候補生として「比叡」に乗艦していたのです。


 長い文章をお読みいただきありがとうございます。



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  村上
透ものがたり 106  
   
  父の上京
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 年に1回、父親が上京しました。だいたい、冬です。
 出張で霞ヶ関やら麹町(こうじまち)などに来ます。
 その際、息子の下宿にも寄ってくれました。

 東京に来たら、仕事の前にまず寄ります。
 母親が持たせた荷物を届けるため。

 メインは、漬け物。
 タッパウエアに容れて、ビニール袋で包みますが、
 漬け物特有の匂いは防ぎきれません。

 そんな荷物を持って東京で何日間も過ごせず、
 まず、漬け物を届けがてらアパートに来ます。

 僕は奮発して鍋の用意をして日本酒も買います。
 おやじと燗酒を飲みます。
 おふくろの漬け物はこの世でいちばんうまく、
 重くてかさばり、匂うのに持って来てくれた
 おやじとおふくろに感謝しつつ夜が更けていきます。

 匂いがぷんぷんの漬け物を持って列車に乗り、
 飛行機に乗り、モノレールや私鉄に乗ったりして、
 父親は恥ずかしかっただろうなと思います。

 それでも僕が東京にいるあいだ、
 毎年、来てくれました。
 生きていれば、迷惑はかけるけど、
 また来てほしいなと思います。



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  この日、ここで、あなたに会えませんか
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 頭の使い方、お金の使い方、人の使い方、
 まちがっていませんか?
 まちがった方向に、ちょっとズレたままということもあります。
 事例が正しさを証明し、お客づくりを導いてくれます。


 ★3月
17日(木)北陸ランチェスター実践交流会でセミナー
  小島隆史先生、ありがとうございます。弱者の戦略

 ★4月6日(水)森下靖也税理士事務所勉強会
in 静岡
  森下靖也先生、ありがとうございます。成功戦略事例勉強会

 ★4月8日(金)ランチェスター経営大阪セミナー
  井上秀之先生、ありがとうございます。成功戦略事例

 ★4月9日(土)斎藤税務会計事務所で勉強会セミナー
in 大阪
  斎藤恭明先生、ありがとうございます。成功事例研究

 ★4月
17日(日)3人クラブセミナー東京からスタート!
  何度でも聴きたい高萩徳宗社長と小串広己社長&村上です。

 ★4月
19日(日)滋賀県倫理法人会モーニングセミナー
  能登清文社長、ありがとうございます。商売繁盛社長の共通項

 ★5月1日(日)岡山のプラスハートさん主催セミナー
  三宅社長、ありがとうございます。お客が増える!

 ★5月
13日(金)明石の幸研(さちけん)セミナー
  山田一美先生、ありがとうございます。お客を増やし、維持する!

 ★5月
29日(日)3人クラブセミナー札幌開催!
 ★7月
17日(日)3人クラブセミナー福岡開催!
  3人でたっぷり一日。僕にとっては夢の共演(競演)です。

 
この日は勉強。お客を増やすためです。どうぞ手帳にご記入を。


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「私は、こうやってお客さまの数を増やしました!」という
 実例、事例を研究できたらいいですよね。
 
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 市営動物園も経営しています。戦略がありました。
 
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 あなたのお客さまが、もっともっと増えますように。
 あなたのお客さまのお客さまが、一人でも多く増えますように。
 好きな人、愛する人がたくさん増えますように。

 気持ちをこめて、祈っています。心より。

              お客が増える★プロダクション
                        村上 透


 電話 :
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FAX  050-3488-496624Hいつでもどうぞ)

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